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漁業関係者に海況調査データをいち早く届けたい!

テーマ紹介

受付終了

ポイント

01

解決したい課題

伊勢湾・三河湾で行う海況調査のデータをいち早くわかりやすい形で漁業関係者等に公開できるシステムを構築する。

02

想定する実証実験

  • 観測データの処理・加工、加工したデータの公開までの自動化
  • 観測データから等高線図・3次元図の自動作成、研究者や漁業者、県民のニーズに応じたデータ加工方法の構築

03

実現したい未来

観測後のデータを速やかに可視化し、わかりやすく発信することで、漁業関係者等が漁場選択や出漁判断をタイムリーに行えるようにする。

04

提案企業が得られるもの

沿岸県は、本県と同様に調査船による観測網を整備していることから、他の自治体への横展開が期待できる。

ストーリー

地元の漁業関係者からも頼りにされる存在

 愛知県水産試験場は、愛知県における水産業の研究・指導を目的として設置された研究所で、全国の都道府県に先駆けて明治27年に創設されてから120年以上の歴史を持っています。海面に関する研究では、主に伊勢湾・三河湾・渥美外海における海況調査や、漁場環境の改善技術に関することや、水産動植物の増養殖技術に関すること等を行なっており、これらの試験・研究により、本県水産業の発展に貢献してきました。
 特に、海況調査は、漁業関係者にとって操業計画の立案や漁場選択等に重要な参考資料となるため、漁業調査船による観測や、自動観測ブイのデータを活用しながら、赤潮情報、貧酸素水塊情報、渥美外海観測結果、内湾湾口観測結果などを漁業関係者に提供しています。

海上調査の様子

迅速でわかりやすい情報提供が求められるが・・・

 観測する伊勢湾や三河湾での海域現象を漁業関係者に有益な情報として提供するために、観測データを視覚的な情報として整理し、迅速かつ、様々な点から観察できるような情報として届けることが必要です。
 調査対象となる、伊勢湾や三河湾は、潮汐の影響が大きな海域であり変化が早いため、漁業関係者の迅速な情報取得のニーズが大きいのです。
 もっとも、現状、観測データは専用のソフトウェアによって可視化し、県のホームページで公開していますが、①観測データの取得から可視化したデータの公開までの過程で手作業が介在するため、迅速な処理が困難であること、②観測データの可視化は、2次元での表示で、一定の切り口での図示しかできないため、閲覧者のニーズに合わせた柔軟な表示ができないこと、が課題になっています。

現在の業務フロー 実現したいこと

ICTを活用して迅速かつわかりやすい情報提供の実現へ

 このような状況で、ICT技術等を活用できれば、観測データの処理・加工、加工したデータの公開までを自動化し、迅速な情報提供が可能となるほか、観測データから等高線図・3次元図の自動作成、研究者や漁業者、県民のニーズに応じたデータ加工方法の構築ができれば、よりわかりやすい情報提供も実現できると考えます。
 もし、このことが実現できれば、漁業者は、今現在海で起きていることについて、タイムラグが少なく情報を得ることが可能となり、操業の開始時期であったり、漁場の選択について検討することが可能となり、無駄な漁場探索にかける燃料代や時間を節約することが可能となります。また、研究者も、解析結果を視覚的にとらえることが出来るため、漁業との関係についての解析が進むと考えられます。
 さらに、調査業務の担当者は調査情報の作業時間短縮により、より専門知識を生かした高度な解析が可能となり、付加価値の高い仕事ができます。

波のデジタルイメージ

愛知県の水産業にこれからも貢献していきたい

 調査業務の事務を効率化するとともに、価値ある形で漁業関係者等に情報提供することで、愛知県の水産業を下支えし、貢献していきたいと思っています。
 私たちと一緒に愛知県の水産業の未来を描きませんか?ご応募お待ちしています!

担当者の写真

概要

背景  伊勢湾や三河湾のように、潮汐の影響が大きな海域は変化が早いため、漁業関係者の迅速な情報取得のニーズが大きく、そのニーズに応えていきたいと考えている。
課題(詳細)
  • 私たちが観測する伊勢湾や三河湾での海域現象を漁業関係者に有益な情報として提供するためには、観測データを視覚的な情報として整理し、迅速かつ、様々な点から観察できるような情報として届けることが必要。
  • 観測データは専用のソフトウェアによって可視化し、県のホームページで公開しているが、①観測データの取得から可視化したデータの公開までの過程で手作業が介在するため、迅速な処理が困難であること、②観測データの可視化は、2次元での表示で、一定の切り口での図示しかできないため、閲覧者のニーズに合わせた柔軟な表示ができないこと、が課題になっている。
求める解決策
  • 観測データの処理・加工、加工したデータの公開までを自動化する
  • 観測データを可視化する際、適切なパラメータの設定とその上での等高線作成を自動化する
  • 観測データを可視化する際、3次元での表示ができるようにする
  • 3次元で表示された図について、閲覧者のニーズに合わせた表示の変更ができるようにする
想定する実証実験内容(詳細)
  • 観測データの処理・加工、加工したデータの公開までの自動化により作業が効率化するかを検証する。
  • 観測データから等高線図・3次元図の自動作成、ニーズに応じたデータ加工方法を構築し、漁業関係者等に試しに利用してもらい、使用感などを調査する。
実証実験成功後の発展性  沿岸各県は、調査船による観測体制を整備している。伊勢湾や三河湾は、湾口部が狭く、湾奥が広いこと、木曽三川のような大規模河川の流入があることから、様々な海況現象が起きており、沿岸県も利用を検討する可能性がある。特に、海底地形図を変更することで対応できるようにすれば、海域のみならず湖沼やダムなどの解析にも役立つと考えられる。
提案企業に求める専門性
  • 海洋に関する専門的な知識があれば、ソフトウエアの不自然な解析結果を排除するような製品とすることが可能。
  • ソフトウエアの不自然な解析結果を排除するための海洋に関する専門的な知識
プロジェクトの進め方
打合わせ方法
基本的にはオンライン会議を考えています。
提供可能なデータ・環境等
  • 観測結果の数値データ
  • 既存のコンテンツ
プログラム終了後の本格導入 2021年3月に策定した「愛知県漁業振興計画」(WEBにて閲覧可能)において重点施策として「漁場環境監視体制の整備」を掲げており、実証実験成功後には県下の監視体制を整備するため、相応の予算要求を実施する。

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