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毎回新しい!あいち航空ミュージアムのデジタル展示を開発したい!
テーマ紹介
受付終了
ポイント
解決したい課題
来館した子供たちの興味を喚起・持続させるとともに、体験を深め、何度も来たくなるような展示の仕組みを作りたい。
子供たちに航空機産業の魅力を伝えることで、将来の航空機産業の担い手を育てたい。
想定する実証実験
XR等、ICTを活用したコンテンツを試行導入し、来館者数の変化、ICTを活用したコンテンツのニーズ、教育効果等を検証する。
実現したい未来
あいち航空ミュージアムを現実世界と仮想世界の併存する空間にすることで、現実世界の展示の強み(大きさ、重量感、匂い、手触り)と仮想世界の展示の強み(空間や表現の自由度)の相乗効果により来場者の体験がより深いものとなるような場にしていきたい。
提案企業が得られるもの
同様の課題を抱える他の博物館等への実績アピール・販路拡大に繋がる。
小中学校で配布されているタブレットとの連携ができれば、学校向けコンテンツ作成の実績、販路拡大に繋がる。
ストーリー
ある日のミュージアムでの出来事です。
まだ幼稚園に入る前くらいの女の子が、展示物の説明が書かれたボードをしきりに指で上に向かってこすっているのを見かけたことがあります。お母さんが笑って「それは違うよ(笑)」と。どうやら女の子は“スクロール”をしようとしていたようです。微笑ましく思うと同時に驚愕しました。これからの子供たちは世界をそのような順序で体験していくのですね。そうした世代の目に今のミュージアム(の情報の伝え方)はどのように映っているのでしょうか・・・。
開館5年目を迎えたあいち航空ミュージアムの現状と課題感
あいち航空ミュージアムは「航空機産業の情報発信」「産業観光の強化」「人材育成の推進」という3つのコンセプトのもと、航空機の実機展示をはじめ、愛知の航空機産業発展の歴史を紹介するシアターや、子供たちが操縦士・整備士の仕事を体験できるコーナー、飛行機が飛ぶ仕組みについて実験を通して学べるサイエンスラボなどのコンテンツを提供しています。
多くの方に愛知県が誇る航空機産業に興味をもっていただけるよう、これまでも様々な企画を実施してきたものの、コロナ禍の影響もあって来館者数は減少傾向にあり、回復の兆しはあるもののコロナ前の水準にはまだ戻っていない状況です。
来場者の年代分布をみると(図)、各世代に万遍なく利用いただいていますが、10代の来場に着目すると全体の16%であり、次代を担う人材育成の推進の観点からは、ここをもっと伸ばしていきたいところです。
また、来場回数を見ると(図)、新規来館者の割合と比較して、2回目以上の来館者数の割合が低くなっており、いわゆる愛好家以外のリピート利用が少ない状況がうかがえます。
ミュージアムには、職業体験やサイエンスラボなど子供向けのコンテンツが一定数ある一方、機体展示の解説などは大人向けの内容となっており、コンテンツによって対象が分かれる傾向があります(子供用の解説パネルを追加設置するなど工夫していますが、すべての世代にうまく伝えることの難しさを感じます)。
また、「名機百選」という、日本の歴史上の名機100機を1/25スケールで再現したモデル展示は、世界に一つしかない貴重なコンテンツなのですが、その真の価値はあまり知られていません。
展示物は多くが航空機の実機等大がかりなものであるため、目新しさを維持して何度も来てもらうために頻繁に展示物を入れ替えたりレイアウトを変更したりというわけにはいきません。限られた空間の中で定期的にトークショーやフォトコンテスト、ナイトミュージアム等の企画によってリピーターの獲得に取り組んでいる状況です。
新しい世代に向けた新しい展示のあり方
10代への訴求とリピート来場の促進。
これらの課題を解決するためには、来る度に新しい体験・学びができるミュージアムをつくる必要があります。また、その体験・学びは面白く、分かりやすいものでなければなりません。
そこで注目されるのが、ARなどのICT技術の活用です。
私たちは、現実世界のあいち航空ミュージアムの中に、仮想世界のもう一つのあいち航空ミュージアムをつくりたいと考えています。そこでは、現実世界には存在しないコンテンツが現実世界のコンテンツをより面白く、より分かりやすく伝えてくれます。
実機を肌で感じること(大きさ、重量感、匂い、手触り)はリアル展示でしかできませんので、その要素を大切にしながら、一方で仮想世界のコンテンツは現実世界のコンテンツに物理的に縛られることなく、ミュージアムの空間全体を活用した自由なものにもなり得ます。「リアルをバーチャルで深める」という発想です。
現在、小中学校で全生徒へのタブレット配布が進んでいます。子供たちのITリテラシーは確実に底上げされていくでしょう。そして冒頭のエピソードのように、タブレット体験が現実体験と同時かそれより前という世代が生まれつつあります。そうした世代に訴求するには最適なアプローチとも考えられます。
手始めに
今回は手始めに、ミュージアム内の1コーナーに限定して仮想世界を構築してみたいと考えます。
例えば上でご紹介した「名機百選」のコーナーに仮想の案内キャラを配置し機体の解説をして回る、あるいは現実の機体にAR技術を使って解説をビジュアルに合成して見せるなどが想定されますが、それ以外にもアイデアがありましたら是非ご提案いただければと思います。
子供たちに航空の夢を
今回は、試行的に仮想世界の1コンテンツの制作を想定していますが、次年度以降、段階的にコンテンツの追加や機能の拡張を行い、将来的には、あいち航空ミュージアム全体を現実世界と仮想世界の併存する空間にし、仮想世界におけるコンテンツ更新の容易性・柔軟性を活かして、マンネリ化の解消、訴求対象に応じた企画の多面展開、空間の有効活用などを可能とする新たな博物館にしていきたいと考えています。
また、仮想世界を現実世界では難しい企業プロモーションやマネタイズが可能なプラットフォームにしていくことにより、様々な主体が関わることのできる持続可能なスキームを目指したいとも考えています。
今回の試みが成功し、あいち航空ミュージアムが理想の形になった時、多くの子供たちが愛知県の航空機産業を担っていき、更なる愛知県の発展に繋がっていきます。
そんな遠大な野望の最初の一歩をご一緒しませんか?
概要
背景 | あいち航空ミュージアムは「航空機産業の情報発信」「産業観光の強化」「人材育成の推進」という3つのコンセプトの基、航空機産業に関する歴史の解説や実機の展示を行っている。 近年はコロナの影響もあり来館者が減少傾向にあるため、来館者増加のための施策が必要である。特に子供たちの来館を促し、航空産業への興味関心の向上、ひいては将来の職業選択のきっかけとなり、愛知県の産業の更なる発展に繋げたい。 |
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課題(詳細) | 来館者の傾向は、10代の来館が全体の16%であり、次代を担う人材育成の推進の観点からは、ここをもっと伸ばしていきたい。また、新規来館者の割合と比較して、2回目以上の来館者数の割合が低いため、来場者の定着には、新規来館者を2回目の来館につなげること(リピーター獲得)が重要だと考えた。以下の2つ切り口で来場者増加の課題に取り組みたい。 ① 子供の興味を喚起・持続させる展示方法、情報量の充実
② 継続利用(リピーター)を促進する仕組みづくり、コンテンツの充実
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求める解決策 |
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想定する実証実験内容(詳細) |
①コンテンツ制作
②実証実験 上記①のコンテンツについて、令和4年8月〜12月(予定)に開発及び現地での試験導入を行い来場者に体験していただきます。 来場者には別途アンケート等にご協力いただき、実証評価とする考えです。 ※11月に現地へ試験導入し検証を行うスケジュールを想定。 <実証評価項目(案)>
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実証実験成功後の発展性 |
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提案企業に求める専門性 |
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プロジェクトの進め方 打合わせ方法 |
あいち航空ミュージアムを見学の上、現場に適したデジタルコンテンツ開発に取り組む。 進捗状況を確認するために定期的に打ち合わせを実施しながらコンテンツ開発、試験導入を進める。
オンライン会議実施可 |
提供可能なデータ・環境等 | <提供可能> あいち航空ミュージアムにおける事業実績、来場者数、アンケート結果 展示コンテンツや航空機に係る情報、その他応相談 <協力団体> 名古屋空港ビルディング(株)(あいち航空ミュージアム指定管理者) |
プログラム終了後の本格導入 | 本格導入を目指してプロジェクトを進める。本格導入判断に必要なランニングコストや実証結果の取りまとめなどにご協力いただきたい。 |