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就農相談のデジタル化で、相談者の就農イメージの具体化に役立てたい!

テーマ紹介

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ポイント

01

解決したい課題

  • 本県には新規就農に関するポータルサイトがないため、情報提供できるツールが十分ではない状況となっている。
  • 多くの相談者は、農業の現実(技術・資金などが必要)を知らず、耕作放棄地などを借りて簡単に就農できると考える傾向にあるため、就農相談に対応しても、就農に至らず終了する相談が大半を占めている。

02

想定する実証実験

就農に関するポータルサイトの構築と就農相談のデジタルコンテンツの制作(バーチャル農業体験・経営シミュレーション)で、就農実現可能性があると自己診断した希望者に対して個別相談を行う体制を整える。

03

実現したい未来

  • 就農希望者の農業に対する理解度を向上させ、実現可能性がある就農相談の割合が増加することで、本県の就農相談対応に対する満足度を高めることができる。
  • 就農相談の質の向上が研修開始ひいては就農につながる。

04

提案企業が得られるもの

    本県の就農ポータルサイトの立ち上げを行うことで、サイト上のコンテンツの継続提供が期待できる。

ストーリー

愛知県の農業従事者の現状

 愛知県における基幹的農業従事者(ふだん仕事として主に自営農業に従事している者)は、グラフのとおり5年間で15,289人(27.6%)減少しています。特に、年齢階層割合は、65歳以上では全体の65.8%と2015年より2ポイント増加し、担い手の高齢化が加速していることから、担い手の確保・育成が急務です。
 そこで、愛知県では、「食と緑の基本計画2025」を策定し、2025年に生産現場における“めざす姿”として「持続的に発展する農林水産業の実現」を掲げ、『意欲ある人材の確保・育成』を特に重視すべき視点として取組み、5年間で1,000人の新規就農者の確保・育成を目指しています。

年齢階層別基幹的農業

新規就農希望者の大半は農業経験が浅い

 愛知県における担い手確保・育成の取組は、2012年度から県内8ヵ所に「農起業支援センター」を設置し、随時相談を行うとともに、JAや市町村でも相談対応してきたが、就農希望者が相談先に迷わず相談でき、相談者に共通する支援情報を効率的に提供できる体制を構築するため、2021年度に農業大学校内に一次相談窓口「農起業支援ステーション」を設置し、就農相談のワンストップ化を図りました。
 2023年度の相談実績は、新規参入者の相談が95%を占めており、農業経験ありが14%に対し、体験程度が39%、経験なしが37%、農地を持っていない80%となっており、農業を知らない方が就農相談に来ていることが明らかになっています。そのため、相談総数に対し、就農が具体化する相談数は少なく、就農希望者に対して効率的で効果的な就農相談ができるよう、就農相談体制の充実を図ることが今回の課題のねらいです。

農起業ステーションの相談フロー(現状)

就農が具体化する相談を増やすために

 WEB上で農業を仮想体験したり、農業経営モデルを活用した経営シミュレーションを行うことができるポータルサイトを作成し、就農相談に関するデジタルコンテンツを提供することで、就農希望者が就農への具体的なイメージが持てるようにします。
 そのサイトが、就農希望者が自身で就農の可否を判断するツールとなり、就農希望者の農業への理解の促進に繋がり、具体的な就農相談が増え、担い手確保に繋がることを期待しています。
 将来的には、ポータルサイトに、新規就農者の先進事例紹介動画を提供したり、雇用就農希望者向け求人案内なども掲載し、就農相談が就農に繋がるよう、支援体制のバージョンアップを図っていきたいと考えています。

農作業風景

愛知の農業を全国トップクラスへ

 農業をやりたいと思って相談に来てくれる方が、憧れやファンタジーではなく「実現できる夢」になるツールを提供して、愛知の農業の担い手の確保、愛知の農業の発展に繋げたいです。
 また、愛知のものづくりは製造業だけじゃない、「若い担い手がたくさんいて、農業も全国トップクラスである」ということを認知してもらえる産業にしたいと考えています。
 是非、私どもと一緒に農業支援の課題に取り組んでいただける企業の応募をお待ちしております。

担当者の写真

概要

背景  農業における担い手の確保・育成が急務であるため、2021年度から新規就農の一次相談窓口として「農起業支援ステーション」を設置し、本校ホームページ内に案内ページを作成して、通年で就農希望者の相談業務に当たっている。
 窓口は、随時相談対応し、2023年度の実績は、年間延べ401件の相談があったが、17名の二次相談(品目と就農地が決定)への移行にとどまっている。
課題(詳細)  就農希望者が、個別の相談をする前に農業を体験するとともに、経営モデルを用いて経営をシミュレーションすることで農業経営の実情を実感し、自らの経験、労力、自己資金などで就農が可能なのか、生計が成り立つのか、自身の就農の可否を十分に検討した上で就農を目指すことができるようにする必要がある。
求める解決策  農業体験は、実際の農園で行うことがベストであるが、受け入れる農家の負担も大きい。そのため、新規就農を検討する際には事前にポータルサイトに訪れてもらい、そのサイト内で就農相談に関するデジタルコンテンツを提供して、WEB上で農業を仮想体験したり、農業経営モデルを活用した経営シミュレーションを行うことで、就農希望者自身が就農の可否を判断した後に就農相談に訪れるよう促す。
想定する実証実験内容(詳細) ①「愛知の農業」や「就農の手続き」など、新規就農や事前検討に役立つ情報を提供するWEBポータルサイトを構築する。
②農業経営に関するシミュレーションを行い、労働人数や作物、面積、自己資金などの入力に基づいて、1年間の農業所得や経営開始に関するアドバイスを提供する。
③イチゴの収穫・パック詰め作業に求められる正確性とスピード感をWEB上で体験できるバーチャル農業体験システムを開発し、就農希望者に体験を提供する。
※②と③はどちらか一方のみの提案でも受け付けるが、①②③全てを実証実験することを希望する。
実証実験成功後の発展性
  • 就農希望者の農業への理解度を向上させる。
  • 本県の就農相談対応に対する満足度を向上させる。
  • 提案企業に求める専門性
  • WEBサイト制作実績
  • 経営シミュレーション構築実績
  • ICTを活用した体験コンテンツ制作(メタバース・VRなど)
  • プロジェクトの進め方
    打合わせ方法
  • 対面でもオンラインでもどちらでも可能
  • 必要があれば現場案内可能
  • 提供可能なデータ・環境等
  • デジタルコンテンツ構築に必要な収穫作業等の動画と経営診断のバックデータ
  • ポータルサイト構築に必要な就農に関する情報、写真素材
  • プログラム終了後の本格導入 有効な個別相談が増えることが期待された場合は、翌年度予算要求を行い、本格導入を検討する。

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